その一方で、ひとたび、入居者として、賃貸住宅の入居契約をしようとすると、煩雑な手続きや高額な初期費用が必要となり、気軽に部屋を借りることが難しい現実があります。定期借家契約が可能になってはいますが、通常は、旧態依然とした借地借家法による賃貸契約となり、そのため、いまだに、入居の際には、連帯保証人が求められ、厳しい入居者審査が必要となっています。
とは言え、古くから、「ツカサのウィークリーマンション」など、短期賃貸の新しい形式は存在していましたが、借地借家法や旅館業法との兼ね合いで、普及には困難がともなっていました。
そんな中、リーマンショックの混乱の中から、アメリカ・カリフォルニアで生まれたairbnbは、革新的なインターネットの技術をもとに、利用者と提供者をマッチングさせ、一般の住宅、マンションを短期から気軽に貸し借りが出来るシェアリングエコノミーとして、世界中に拡散し、日本においても急速に普及したのは、ご承知の通りです。当方も、エアビー日本上陸当初から、マンションの空室を貸し出すことにしたのですが、全くの未経験、試行錯誤の中から始めたものの、それがなかなかの好評で、通常賃貸の空室が出るたびに、エアビーのリスティングを増やしていきました。
その後、かつて、ウィークリーマンションが普及しようとして、つぶされた時と同じく、旅館業法などから脱法行為であるとの指摘があり、違法民泊という言葉が生まれましたが、こちら京都では、外国人観光客への観光「公害」への批判と連動して、民泊への批判が高まりを見せました。昨年でしたが、いわゆる民泊法が施行され、年間180日以内であれば、一般住宅を、短期宿泊施設として貸し出すことが公認されましたが、民泊に批判的な京都では、条例において、厳しい規制が行われ、事実上、一般の住宅地域では、民泊としての営業が不可能になり、他の地域においても、駆けつけ要件など、過剰な手間暇を求められ、簡素で割安を目指す当方とは相容れないものとなりました。
そもそも、当方は、通常の賃貸契約で貸し出していた部屋が空室になれば、実験的にエアビーに登録して、民泊を始めたのですが、エアビーなどの普及とともに、民泊を営業するために、物件を購入したり、借りたりして、参入する人が大幅に増加してきていました。ブルーオーシャン、レッドオーシャンという言葉がありますが、まさに、ブルーオーシャンからレッドオーシャンへと変遷する過程を経験したかのように、短期賃貸の利幅が低下していき、短期に貸し出して、毎日、バタバタしていても、下手をすると費用倒れになる可能性が見えてきました。例えば、空室清掃など、2,3時間でやってしまえば、やれるかもしれませんが、素人による、2,3時間の清掃では、なかなか満足のいくレベルの部屋にはなりません。かといって、1万円~2万円以上となる、プロの「洗い清掃」を依頼するれば、新築のようなレベルになりますが、それは、数年間の居住を前提とした費用であり、短期の賃貸ごとに,依頼すると、費用倒れになってしまいます。
賃貸住宅を、旅館やゲストハウス(簡易宿所)としてではなく、民泊法がなくても、ウィークリーマンションとして、賃貸住宅として貸し出すことは出来ないのかなど、そんな疑問が残りますが、短期の賃貸を可能とする簡易宿所の登録を目指すのではなく、どの方面からも、賃貸住宅として認められて、賃貸住宅としての特典(固定資産税の評価や消費税の減免)を受けらる民泊の範囲から、さらに限定して、マンスリーマンションとして賃貸、すなわち、数年単位の長期と数日単位の短期賃貸の中間を目指すことにしました。
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